うつわのこと。日々の暮らしのこと。

氷かき器で、うふふ。

買っちゃいました。氷かき器。だって、ほんとに暑いんですもの！かき氷なんて何年も食べてなかったのに、今年はなんだか無性に食べたい。気温が３０度を超すと、アイスクリームじゃなくて氷なんだって、テレビの番組で言ってたな。３０度じゃなかったかな？？
それで、このまえ弥生さんのお料理教室のデザートが氷白玉小豆だったりしたものだから、氷かき器がとても欲しくなって、見に行ったらすごく安い。手動の小さなやつなら９２４円！ディスカウントやさんじゃなくってLOFTでです。
それに、外で食べるかき氷（あるいはフラッペ）って、なんだか量が多いでしょ。暑い暑いと勢い込んで注文しても、クーラーの効いたお店の中では食べ切るころにはお腹の底から冷たくなっちゃう。トシのせいかな？で、外で食べるとたかが（失礼）氷のくせになんだか妙に高い気もする。
それで、買っちゃいました。ハンドルまわしてシャリシャリ削ると、なんだか子供みたいに嬉しい気分。おもちゃみたいな氷かき器が、猛暑をちょっと幸せにしてくれそうです。そうそう、寺西さんのこのうつわ、わたしが勝手に「サンデーグラス」と呼んでいるけど、ほんとは伝票では「氷カップ」なんです。

一房の若い葡萄。

「こんなのお店に飾らない？」と、おなじみのお客さまが持って来てくれたのは葡萄の一枝。いま、そこの角でおじさんが剪定してたから「もったいない」って言ったら「持って行くかい？」って、もらったの。息を弾ませる、その人の両手のひらには緑色に輝く硬い葡萄の小さな房。水につけとかないとしおれちゃいますね。平たいうつわに、お水をはって飾ればいいよ。お客さまに教わって、そうそう、と、寺西さんのガラスのお皿に乗せたら、そこだけ涼しい風が吹くよう。ゴミになっちゃうはずだったのに、助けてもらってよかったね。
こんな町中のこんな近くで、こんな葡萄が実っているんだな、ちっとも気づかなかった！今日もうだるような暑さだったけど、ひととき、心にも涼やかな風を感じる出来事でした。

メロンのそのまんまシャーベット。

立派なメロンをいただきました。とてもがっしりしてたので、食べごろはまだかな？と数日もったいながって飾っていたら、切ってみたときはもう完熟！それはそれはジューシーで甘くて美味しくて、母とふたり、一気に2/3ぐらい食べたけど、とても食べ切れなかったので「そうだ、シャーベットにしよう」、残りを角切りにして冷凍庫に入れました。
しばらくして取り出して、フードプロセッサーでがっと砕いて、簡単シャーベットの出来上がり。ふつうは缶詰を甘いシロップごと凍らせたり、フレッシュな果物にお砂糖を加えて、コンポートにしてから凍らせて作るのだけど、このメロンシャーベット、完熟で、水分も甘みもふんだんだったので、それだけでとびきりの味！
食べごろギリギリだったおかげで、一玉でふたつの美味しさを味わってしまいました。
メロンくん、ごちそうさま！！
（シャーベットを入れたのは、定番の藤塚光男さんのカップ＆ソーサー。）

御成通りの小さなオアシス。

鎌倉でもうひとつ、飲んべえのわたしにとって欠かせないスポットが「高崎屋酒店」。鎌倉駅から自宅マンションまでの道筋に、このお店を見つけたときは思わずにんまりしてしまいました。まず、目のない日本酒の品揃えが好み。息子さんの担当だというビールも充実。量り売りの瓶入り紹興酒が絶品。そのうえ、お醤油やみりんなどの調味料にもこだわりがあって、ますます暮らしに欠かせない存在になりました。
何より気さくで商売熱心なご主人、奥さん、息子さんのチームワークは絶妙で、通りがかるとついつい覗いてしまいます。
その、高崎屋さんの名物のひとつが、店の裏の小さな立ち飲みカウンター。
「わたしがお嫁に来たときは、もっと長いカウンターがあって、酔っ払いがいっぱいで恐かったのよ」と、当時、飲めなかったという奥さんは言いますが、いまは２人入るといっぱいの小さなスペース。若い女性たち（若くない女性も）も気軽に立ち寄って、混むと外に登場する、白いガーデンテーブルやチェアで和みます。
昼間から８時までの営業だけど、夜になると仕事を一段落した高崎屋さん一家が、一緒にお疲れさまのビールを飲み始め（奥さん、腕を上げたようで！）和気あいあいの雰囲気に。そうそう、ちょっとした地元情報を仕入れるのにも、はずせないお店！

裏駅のワンダーランド。

鎌倉駅西口、観光客がひしめく小町通りと反対の、通称「裏駅」に出るとすぐ左手にあるのが「御成（おなり）通り商店街」。昔からのお店がのどかに軒を列ねる通りです。その一角の、ちょっと路地に入ったところにある「NABI」は、わたしの鎌倉生活に欠かせないポイントであり、オーナーの渡辺希代子さんは欠かせないお友だち。
小さなお店には、彼女のデザインしたお洋服を始め、帽子やバッグサンダル、いろいろな作り手の手作りの小物、アジアやヨーロッパの雑貨たちがところせましと詰め込まれ、まるでおもちゃばこに入ったみたい。
一角には、小さなギャラリースペースもあって、折々に個性的な企画が催されます。
去年の秋には、わたしもうつわとお菓子の催しを開かせてもらったのですが、３日間、お店にいる間、次々に目に入ってしまう楽しいモノたちの誘惑と戦うのが大変でした。（かなり負けましたが）
渡辺さんはそれは面倒見よくて、フレンドリーな人。鎌倉の素敵な人たちと知り合ったり、美味しいお店を教わったり、わずかの間に随分鎌倉が親しみのある街になったのは彼女のおかげと感謝です。これからも、どうぞよろしく！
（NABIのHP、リンクのページから入ってくださいね。）

Love&pop！

アトリエKikaは、鎌倉宮前にある小さなギャラリー。布もの、ガラス、陶器、ジュエリーなどなど、湘南の作家さんを中心にチャーミングな企画が次々開かれて、いつも気になる存在です。
２３日から始まった磁器のつちやまりさんとガラスのたくままりさんのコラボレーションがどうしても見たくって、きのう行って来ました。
つちやさんの作品は「BOWL」というお料理とうつわの本で見て、ぜひ一度、実際に手にとってみたいと思っていたもの。ちょうど、運良くつちやさんご本人とも会えておしゃべりすることができました。今回はテーマが「Love&pop」ということで、いつもとちょっと違うラブリーな世界を試みたそう。なるほど、カラーもピンクが主役で、ギャラリー全体が夢見るような世界。なぜか、真ん中に吊り下げられたミラーボールは、ガラスのたくまさんが買って来たものだとか。オーナーの鈴木麻里子さんと作家さんたちが一緒に楽しんでるのが伝わってきて、いつのまにか愉快な気分に巻き込まれてしまいます。
Kikaのとなりは、麻里子さんが掛け持ちするカフェ。ギャラリーを見て、カフェでひと休み。ゆったりと素敵な時間が過ごせます。
写真左がつちやまりさん、右が鈴木麻里子さん「Love&pop」は、８月１日まで。
アトリエKika0467-24-7025

ちょっと地味めの夏の顔。

鎌倉の市場で、この季節、目につくお野菜のひとつが「つるな」。
色とりどりの洋野菜や、種類豊富でよ〜く育ったレタス類の影で、ちょっと地味めだけれども欠かせない夏の顔です。
東京にいるときはあまり口にしないけれど、鎌倉ではその新鮮さと、いかにも地についた存在感に、つい手にとってしまいます。
緑に赤い部分があるものと、緑だけのもの。どちらも、おひたしや炒めものにして美味。まわりがしゃきっとして、中がぬるぬるとした食感はいかにも身体にいい感じ。市場のお野菜の偉いところは、買って来てしばらくおいても元気なこと。このつるなもじつは、買って来て１週間近く、出番が来なかったものだけど、しゃっきりと美味しいおひたしになってくれました。
鉢は村木雄児さんの刷毛目のもの。煮物も和え物も、やわらかな表情で包んでくれて、使ってみて嬉しくなるうつわです。

丑の日のさっぱりバージョン。

昨日は、土曜の丑の日。
丑の日の前になると、デパートでもスーパーでもうなぎの安売りが目について、ふとこの前、弥生さんに教わった「うざく」を作ってみようと思いました。
うなぎはパックのものでＯＫ。薄く切って塩水でしんなりさせたキュウリと千切りのミョウガと、あたためて食べやすく切ったうなぎを、三杯酢で合わせるだけ。
こってりとしたうなぎの苦手な人でも、これならさっぱり美味しくいただけます。
ガラスのうつわに盛っても涼しげだけど、ふと福永さんの焼き〆をさっと水にくぐらせて使ってみました。キュウリの緑を引き立てて、これも爽やかな一品に。

夏野菜たっぷり、ヘルシーメニュー。

きょうの東京は39.5度。観測史上いちばんとか。「ほとんどの方が初めて体験する暑さです」とラジオが言っています。
さて、わたしの暑いときの定番メニューは「夏野菜の白ワイン煮」。ニンニクとタマネギをオリーブオイルで炒め、夏野菜をざくざく切って加えてさらに炒め、白ワインを入れ、お鍋のふたをして軽く煮込んで塩こしょうで味を調えます。好みでとんがらしを入れてもＯＫ。野菜は、トマト、ナス、ピーマン、ズッキーニ、カボチャ、セロリ、インゲン…。つまり、葉もの以外の夏野菜なら、なんでも。トマトとなす、ピーマンは必須だけれど、ズッキーニがなければキュウリで代用してしまいます。
材料も作り方もラタトゥイユとあまり変わらないけれど、トマトは入っても、トマトベースでなく、あくまで白ワインと塩こしょうで味つけるので、よりあっさりとそれぞれの野菜の味が生きて仕上がるから好き。
冷蔵庫にちょこちょこ残った野菜の在庫処分を兼ねて作るとたくさんできてしまうので、保存容器に入れて冷蔵庫で冷やしておくと、朝食にも重宝。ただでも美味しい夏野菜が火を通すことでもっと甘く美味しくなって、食欲のない日にも、たくさん食べられて元気が出ます。ニンニク入っているけど、気にしないで朝も食べちゃいます。
今日は、鎌倉ショップのときお客さまからいただいた、お庭のフレッシュのローリエを入れたらより香り豊かに仕上がりました！

手のひらの上の庭。

久しぶりに銀座の松屋へ行きました。「カレーのうつわ」でお世話になった赤瀬圭子さんが出品している「ゆるり、くるり、みどり」という催しを見るため。
ほかに、陶器では矢島美途さん、銅の持田史人さんの作られたお洒落な花器に「さくらいろ」さんという緑のプロが、小さな植物を植え込んだ、たのしいコラボレーションの試みです。
それぞれ個性的でモダンな花器に、繊細で可憐な草花たちがしっくり収まって、なんだか器も植物も嬉しそうに見えるのは、植え込んだ人の愛情かしら。見ているうちに愛おしくなって、ひとつ、うちに連れて帰って来てしまいました。
穴窯で焼いたという変化の美しい真ん丸の赤瀬さんの花器に、ユキヤナギ、イグサ、姫タデ、黄金シダの４つの植物が肩をよせあって、四季折々に変化が楽しめるとのこと。手のひらに乗ってしまう大きさだけど、まるで立派な庭みたいです。大切に育てなくてはと少し緊張しながら、次の季節が待ち遠しい気がします。
ちなみに、催しは２６日（月）まで、７階のシーズンスタジオでやってます。お隣の扇子の催しも素敵でした。