酒器、あれこれ。。 |
にこにこと「いやあ、なかなかいい酒器ってないんだよねえ」と嬉しそうに見てくださる方もいれば、殺気をはらんで(?)真剣勝負で選んでくださる方もいて興味深い。いずれにしてもわたしにとっては「同好の士」です。
今朝,飛び込んでいらした方は、福永さんのツルとフタのついた酒器を見て「本来、お銚子っていうのはこういうものを言うんだよ。みんな、お銚子1本とか言うけれど、あれはほんとは徳利なんだ」と教えてくれました。知らなかった…。さっそく、調べてみるとなあるほど。勉強になりました。
これが「銚子」。
こちらが「徳利」。
今日は,漆器の手塚俊明さんがいらしてくれました。
ずらり並んだ酒器を念入りに見て「ボクの盃は厚ぼったいと言われるんです」。お椀はいいが、酒器はフチが薄い方がいい。でも,言われてもできないんですけれど…と、しきり。
手塚さんはお椀と盃は,すべてご自分で木地を挽いているため、ひとつひとつかたちが違います。。木地の本職ではないので、どうしても少し厚くなるし、かたちもちょっといびつになります。
でも、わたしはそこがなんともほのぼのして魅力的だと思います。
いま、相棒が愛用しているのが手塚さんの個展で求めた黄色がかった「べんがら」の盃。
わたしは、おもに小林さんの薄手の盃を使っていますが、比べると当然ながら口当たりがまったく違い、心なしかお酒の味わいも変わって来ます。相棒は手塚さんの「ぽってり」がこよなくお気に入り。
小林さんの盃は、金沢の水口伸輔さんが挽いています。漆の上に木の粉を乗せて,さらに漆を塗り重ね、この陰影ある質感を出しています。
さて、酒器展も明日まで。毎日,眺めているうちに愛着が深まって、あれもいい,これも捨てがたい。。。どれをゲットしようか、お店に留まらせようか。。。いつもながら、いえ,いつもよりさらに深い葛藤が始まってます。
「川喜田半泥子」展では、そののびのびとしたフォルムのまっ茶椀をそのまま縮めたような酒盃が愛らしかったけれど,村木さんのものにもその趣きがあります。
尾形さんのぐい吞みも大きなうつわに負けない勢いがあって、何だか元気になります。
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