2009年 12月 08日
橋口さんの織部。 |

古田織部が創始したという「織部」のうつわ。歪んだかたちや遊びのある模様で、その時代には「へうげもの(=おどけもの」と称された織部好みもいまとなれば様式美のひとつとなって、「織部」と聞けば家庭での食卓とは遠いうつわ。お料理屋さんの世界のものと思っていました。
その先入観をぶちこわしてくれたのが,橋口さんの織部。出会いは、もう20年近く前になります。ざっくりとのびやかな造形、おおらかな釉がけ、うつわからはみ出しそうな筆の勢い。思わず肩の力が抜けるような、明るく人なつこい織部がそこにありました。
そんな訳で,店を初めてからというものずっと橋口さんの織部はいつもPARTYのどこかにありました。
企画展に参加してもらうと、慌ただしい搬入日の荷解きの最中も橋口さんのうつわを手にとると、どこかホッとしたり、うふふと笑みがこぼれたり。
長い年月の間にもちろん変遷はあったけれど、その本質は変わりません。
しばらく、飯碗だけの発注にとどまっていましたが、先頃お客さまのリクエストでいくつか盛り鉢を作ってもらいました。それをきっかけにこの秋,益子まで個展も見に行ってあらためて惚れ直し、久しぶりにあれこれ注文してしまいました。
その新たな発注品が届くのは来年になりそうですが,とりあえず,盛り鉢と、近頃入った織部の飯碗を本日アップ しています。晴れやかなお正月の食卓にも似合うと思います。
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by utsuwa-party
| 2009-12-08 18:32