武井さんのバッグ。 |
武井春香さんの織りのバッグは、たて糸に生成りのリネン、よこ糸にじゅうたん用のウールの色糸を使っています。じゅうたん用のウールは丈夫で軽くて、ウールの中でもさらっとした感触が特徴。
それで武井さんのバッグも軽くて丈夫で、毛糸を使っていながらオールシーズン使える質感です。
色糸は、ブルー、グリーン、イエロー、レッド、パープルとそれぞれかなりビビッドな色ですが、落ち着いた生成りと一緒に織られることで少しずつトーンダウンしてやさしい色になり、持ったときにしっくり馴染みます。
裏はリネンでポケット付き。チャックはあるものとないものと。そのチャックひとつも、重すぎないよう、華奢すぎないよう吟味されていて、大きいトートに付けられているものはパンツに使うものだそうです。
驚いたのは、染めのトートに付けられた皮の持ち手が、目打ちで穴をあけ手縫いされていること。ミシンで付けた持ち手もその方がいい感じが出るからと、先に穴をあけてそっとミシンをかけているそうです。武井さんらしい職人的なこだわりです。
聞けば聞くほど、驚くほど手間隙かけて律儀に作られたバッグたち。ひとつ、またひとつ、お客さまの笑顔とともに、数少なくなって行くのを嬉しい気持で見ています。
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