2009年 03月 03日
友情のケヤキ。 |

姫路の漆作家、野村さんがいらしてくれました。
お知り合いの展示会を見に上京し、帰りに寄ってくれたのです。
在店中の久保田さんとしばし歓談したあとに「見せたいものがあるんです」と、大きな鞄から出してくれたのは、下塗りだけした作りかけのお椀たち。
何年か前,友人である陶芸家,曳田弥生さんが千駄ヶ谷のご実家のそばでケヤキの大木が切り倒されているのを見て、現場の人にこの木はどうなるのかと聞いたところ,切り刻んで捨ててしまうとのこと。そこで弥生さんは野村さんのことを思い出し、わたしにくださいと貰い受けたそうです。
けれど、おとなふたりが手をつなぎ、やっと幹のまわりに届くほどの大木。製材はしても運ぶ手段に悩むうちに数年が経ち、ようやく去年の秋、野村さんのもとに届いたと言います。
物語のような素晴らしい出会いと友情に応えるものを作りたいと考えた末,もともと木地師である自分らしさを出せるもの、そして、誰にも親しみやすいものをと、野村さんは大小のお椀を作ることにしました。
弥生さんが大工さんと相談して製材してもらったそのままの厚みを生かしたお椀は、どれもたっぷりしておおらかな表情。ケヤキ特有の力強い木目を見せたいから外は薄めに、でも、汁物を入れるから中は厚めに塗らなければ。透明の漆も塗り重ねると黒になるから,内側は木目が隠れて残念と,木への愛情と実用の狭間で悩みつつ、神様の贈りもののようなケヤキのお椀の完成に向けて、いつも物静かな野村さんの弾んだ表情が印象的でした。
野村さん。わたしもたのしみにしています!

今日はひな祭り。家には母のおひなさまたちが並んでいます。旅先やデパートの催しで目について年々増えるコレクション。年を取るほどに可愛いものに引かれる,その気持、わかります。


食い気のわたしは「たねや」さんの愛らしいひな祭りのお菓子に吸い寄せられました。季節ごと,行事ごとの和菓子は本当にたのしい。

お店の桃も満開。でも、今日はこれから雪だそうです。
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by utsuwa-party
| 2009-03-03 16:20






