2009年 02月 24日
お祝いの宴。 |
仲良くしてもらっているカップルのダンナ様の方が,今月「還暦」を迎えるので、日曜日、わが家でお祝いしました。
贈りものはやっぱり赤いものがいいよね?でも,本人はそっと通り過ぎたいようだから(笑)「赤いちゃんちゃんこ」的なものはダメでしょう、などなど、ススムくん&クロちゃんカップルとあれこれ思案した末に,相棒がひらめいたのが手塚俊明さんの「杯」。この前,大きな片口をゲットしてから,手塚さんにぞっこんの彼なのです。さっそく連絡したところ,朱の杯はふたつあるとのこと。ちょうど、そちらに行く用事があるから選んでくださいと、土曜日にわざわざ届けてくれました。
木曽檜で作ったという軽くすべすべした美しい杯。渋めの美しい朱色です。迷って,より飲み口の良さそうなものを選びました。
木箱があるといいなとの相棒の希望は叶わなかったけれど,手塚さんはそれがないことに恐縮しながらしっかりとした紙箱に「箱書き」をしてきてくれました。物静かな手塚さんのこんなとこ、ウイットがあってチャーミング。「それらしい紐でもかけてください」と手塚さんの提案に、その日,帰りにユザワヤへ探しに行きました。
相棒が箱にこだわったのは、最近仕事で「国宝級」の工芸品の数々と触れる機会があり,それらが木箱はもちろんくるむ布や縛る紐、ひとつひとつにこだわった入れ物に大切に守られている様子に感銘を受けていたから。それから「オレが銘を付ける」という大それた企みがあったからです。
ほのぼのと暖かな文字の箱書きのある箱と買って来た紐をバトンタッチすると,今度は相棒の熱中時間。木箱みたいに底に穴をあけて紐を通し、仕事で会得した紐掛けを。中にはちゃんとくるむ布も入れました。墨を摺ってみんなで署名。そして,銘はといえば、いつ考えたのか「駄楽多楽」(だらだら)に決定。
還暦のお祝いに「これからは、肩の力を抜いてたくさん楽しんで生きましょう」との意(?)。
杯の佇まいとはまったく関係ないから、手塚さんにはちょっとごめんなさい。
でも、杯も銘も大変気に入ってもらい、これからは「マイ箸」のように、飲みに出かけるときは持って行くと言ってもらえました。
この日のメニューは、岡山の知り合いの鮮魚店 から送ってもらった瀬戸内の早春の海の幸がメイン。予算を言い,その日の人数を言い「イイダコとエビはぜひ入れてください」とリクエストしたきりであとはおまかせです。いまの時期、一押しだったのは白魚。それから、大きな大きなタイラガイと、きゃっ、ナマコまで届きました!
せっかくの産地直送の美味しいもの。火を通しすぎたり,味付けに失敗したり、台無しにしては大変とドキドキのお料理だったけれど、なんとか無難に処理できて、歓声とともに完食してもらえて幸せ。
分厚いタイラガイは,ひとつだけ削ぎ切りにしてカルパッチョにしたあとは、半分の厚みで軽くあぶって磯辺焼きに。
瀬戸内特有(?)の大造(おおぞう)海老。あまり大きくはないけれど、うまみがぎゅっと詰まっていて,頭からバリバリ食べられます。蒸篭で蒸して、何種類かのタレを添えて。
こんなの来ちゃった〜!どうしよう。のナマコ。。しばし眺めてから意を決して調理。塩をして下処理したら,すっかり小さくなったけど,コリコリでみんなに喜んでもらえました。何でも食べるメンツで良かった。
イイダコは東京でも出回るけれど、頭にぎゅっとイイ(飯。つまりお米のようなかたちの卵)がつ待ったものはほとんどないので、やっぱり送ってもらうに限ります。前日からダイコンと炊き合わせました。頭の舌茹でしたダイコンはゆっくり煮含め,足はさっと煮ます。菜の花は色よく茹でて,煮汁に浸しただけ。
大きくてぴちぴちした白魚は,黄ニラと一緒に卵とじに。黄ニラも岡山の特産で、一緒に入れて送ってくれます。ホッとする味。
魚介だけでもなんなので、お野菜関係二品。カリカリの豚とレンコンのサラダ、と、芹とごぼうのサラダ。こんがり揚げたごぼうと芹たっぷりのサラダは代々木上原の「うつわや」さんのお料理本のレシピです。
お酒もおしゃべりも弾みがついて,あっという間に夜は更けて、最後は出始めのグリーンピースのごはんと、鶏団子とお豆腐の汁物。みんな気持よく、たくさん食べてくれて嬉しい。
なかなか持てない時間だけれど,やっぱりみんなのくつろいだ笑顔はいいもんです。
あ〜〜、たのしかった!!
おまけのワンショット。宴の前,真剣に桃を生ける(?)相棒。
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by utsuwa-party
| 2009-02-24 18:50