愛用のお椀。 |

「使い込むほど艶やかに美しさを増す漆のうつわ」。久しぶりの漆の催しで、それを伝えたくて,日頃使っているお椀をあらためて見直したら、本当にどれもが時に磨かれてピカピカになっていました。
写真は一番初めに作り手の顔が見える漆を手にした手塚俊明さんのお椀。もう、13〜4年ぐらい前のことでしょうか。母とふたり暮らしだったから思い切ってふたつ買ったのに、しばらくは母が勿体ながってなかなか使ってもらえず、それまで使っていた量産品のお椀を食器棚の置くに押し込め、手塚さんのお椀を前に出したり、四苦八苦してようやく普段使ってもらえるようになったものです。買ったときは黒かったけれど,地の色が透けて美しい飴色になりました。きっと手塚さんに見せたら喜んでくれそうです。
次に手に入れたのは長井均さんの朱のお椀。思えば,あのころ作り手の手塚さんも長井さんも,使い手のわたしも30代だったんだなどと気付いて驚き、ともに時間を重ねたお椀への愛着もひとしおになります。
今回,個展間近のため手塚さんの参加は叶いませんでしたが、参加しただいた6人の方々は素敵な作り手ばかり。長く愛着を持って使っていただけるお椀と出会っていただけることと思います。
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