
福岡でお世話になった小梶家とは、もともとはお客様で来ていただいていてもう10年以上のおつきあい。今回もおうちに伺って数々の懐かしいうつわたちに再会し、使い込まれた様子に嬉しい思いをしたのですが、なかでも感動したのは、ふたりの子供たちのお椀。ちょうど10年ほど前、漆の4人展をやらせていただいたときに買ってもらった野村俊彰さんの「こども椀」で、もう中三のおにいちゃんは「こども」とは言えない背丈だけれど、毎日大切に使ってくれていて漆が艶やかになり、下の木目が美しく透けた様は、作り手に見せたらどんなに喜ぶことであろうと思われます。
高台の漆がちょっと剥がれてしまったからと、野村さんに修理してもらうため持ち帰り、あらためて、そのお椀の10年の「成長」に感慨深く見入ってしまいました。

野村さんの新しい黒の塗り椀。初めはこんな色だったはず。
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