2007年 09月 06日
明日から、朝ごはんの食卓展です。 |
明日から、秋一番の催し。「朝ごはんのうつわ展」です。
初日に台風というお客さまというのも、また秋らしい。。。
さて、10数人もの作り手の方に参加していただいている今回の催し。「カレーのうつわ」「ラーメンどんぶり」「おさかなのうつわ」などなど、テーマを絞った企画展はいつもそうですが、今回はとりわけ「自分が欲しいから」というところからの発想です。
ポップなうつわも大好きだけど、ここはひとつ、ごはんにみそ汁、王道の「ニッポンの朝ごはん」にふさわしく、ベーシックな和のうつわを作る人たちにお願いしようと考えました。
となると、PARTYでは欠かせない小原淳子さん、福永芳治さん、長谷川奈津さん、林京子さん、山口利枝さん、久しぶりの増田勉さん、最近、お願いし始めたばかりの若手の川口武亮さん、そして、はじめての竹本ゆき子さん。
竹本さんは、青木亮さん亡きあと、勇敢にも(?)、うっそうとした工房を引き継ぎ仕事をしている若い作り手です。
そんなふうに人選をしながら、やっぱりどうしても、と思い浮かべたのが村木雄児さん。長年、取り組み続けた粉引きの、その自然で心地よい質感。飯碗や取り皿の柔らかな表情。
けれど、青木さんと並んで「兄貴」のような気さくなキャラも、その作品も、とても大好きな人なのに、数年前の個展以来ここしばらく、企画展への参加をお願いしそびれていたのです。
6月のある日、久しぶりに伊豆の仕事場を訪ね「お願いがあるんです」と、企画の依頼書を渡すと村木さんはすぐ快く引き受けてくれました。「飯碗、取り皿、香の物の小皿、海苔にちょうどいいお皿、小さな切り身や卵焼きのお皿、小鉢、納豆や和え物の小鉢」などなど、事細かに書かれたその紙を渡し、「でも、村木さんはろくろのものだけで」と言いかけた時、いや、久しぶりに板皿を作ってみようかな?と、村木さんから思い掛けない言葉。
え、ほんとですか?だって、村木さんと言えば、素朴で温かなかたちのお碗や丸い皿、鉢。板皿など見た記憶が無かったから、まさか作ってもらえるなんて。
「いや、こういうテーマをもらえるのって、いつもと違うものを作ってみるいいきっかけなんだよね」
嬉しい!うつわや冥利に尽きる。
それから、ひと月ほど経ち、今度は山梨の福永さんを訪ねると、こちらもまた催しのために、ふだんあまり作らない板皿を作りかけていてくれました。
長年やって来たことだけど、思い付いたわがままな企画に、どの作り手も真摯に応え、あれこれ迷いつつ、愉しみながら取り組んでくださる嬉しさと感謝。いつも、届いた荷物をひも解きながら、がんばらなくちゃと思います。
上は福永さんの刷毛目の板皿。下は村木さんの灰釉の板皿。村木さんらしく、素朴に歪んだかたちだけど、ガタガタしないのが、さすが。
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初日に台風というお客さまというのも、また秋らしい。。。
さて、10数人もの作り手の方に参加していただいている今回の催し。「カレーのうつわ」「ラーメンどんぶり」「おさかなのうつわ」などなど、テーマを絞った企画展はいつもそうですが、今回はとりわけ「自分が欲しいから」というところからの発想です。
ポップなうつわも大好きだけど、ここはひとつ、ごはんにみそ汁、王道の「ニッポンの朝ごはん」にふさわしく、ベーシックな和のうつわを作る人たちにお願いしようと考えました。
となると、PARTYでは欠かせない小原淳子さん、福永芳治さん、長谷川奈津さん、林京子さん、山口利枝さん、久しぶりの増田勉さん、最近、お願いし始めたばかりの若手の川口武亮さん、そして、はじめての竹本ゆき子さん。
竹本さんは、青木亮さん亡きあと、勇敢にも(?)、うっそうとした工房を引き継ぎ仕事をしている若い作り手です。
そんなふうに人選をしながら、やっぱりどうしても、と思い浮かべたのが村木雄児さん。長年、取り組み続けた粉引きの、その自然で心地よい質感。飯碗や取り皿の柔らかな表情。
けれど、青木さんと並んで「兄貴」のような気さくなキャラも、その作品も、とても大好きな人なのに、数年前の個展以来ここしばらく、企画展への参加をお願いしそびれていたのです。
6月のある日、久しぶりに伊豆の仕事場を訪ね「お願いがあるんです」と、企画の依頼書を渡すと村木さんはすぐ快く引き受けてくれました。「飯碗、取り皿、香の物の小皿、海苔にちょうどいいお皿、小さな切り身や卵焼きのお皿、小鉢、納豆や和え物の小鉢」などなど、事細かに書かれたその紙を渡し、「でも、村木さんはろくろのものだけで」と言いかけた時、いや、久しぶりに板皿を作ってみようかな?と、村木さんから思い掛けない言葉。
え、ほんとですか?だって、村木さんと言えば、素朴で温かなかたちのお碗や丸い皿、鉢。板皿など見た記憶が無かったから、まさか作ってもらえるなんて。
「いや、こういうテーマをもらえるのって、いつもと違うものを作ってみるいいきっかけなんだよね」
嬉しい!うつわや冥利に尽きる。
それから、ひと月ほど経ち、今度は山梨の福永さんを訪ねると、こちらもまた催しのために、ふだんあまり作らない板皿を作りかけていてくれました。
長年やって来たことだけど、思い付いたわがままな企画に、どの作り手も真摯に応え、あれこれ迷いつつ、愉しみながら取り組んでくださる嬉しさと感謝。いつも、届いた荷物をひも解きながら、がんばらなくちゃと思います。
上は福永さんの刷毛目の板皿。下は村木さんの灰釉の板皿。村木さんらしく、素朴に歪んだかたちだけど、ガタガタしないのが、さすが。
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by utsuwa-party
| 2007-09-06 20:32