2006年 10月 08日
遠藤さんの薪窯の土鍋。 |
遠藤さんは東京の作家さんだけれど、年に3度ほど、仲間の人たちと穴窯を焚くそうで、これは今年の冬の最後のひとつ。
穴窯は温度を上げるのに3日、焚くのに4日ほど費やすそうです。その労力もさることながら、それだけの薪を掻き集めるのも大変です。
亡くなる少し前、登り釜を持った青木亮さんからも、家までの道に山積みにされた薪が、一度、窯を焚くだけでほぼ無くなってしまう聞いて驚いたものですが、市街地に住む遠藤さんは近所の車の部品を入れるための箱を作っているところから 廃材をもらって薪にするそう。廃材なので火足が短くたくさんの薪と時間がかかり、通常、70から75時間焚いて、もう少し焚きたいところで集めた薪がなくなりやむなく終わりになると言います。「集めても 集めても…これからの季節 薪は 焼き芋屋さんととりあいです」
と、それだけエネルギーのいることだけど、結果、出来上がって来るものの、人の手の届かない、想像を超える出来映えにハラハラしながら胸弾ませる、その醍醐味がたまらないのだと思います。
遠藤さんのほかの作品は物静かな黒だけど、強い炎に何日も耐えたこの土鍋は火の色を帯びて、どこかエネルギッシュな存在感を放っているような気がします。
遠藤さんのブログ。http://toubouen.exblog.jp/
by utsuwa-party
| 2006-10-08 16:11