2006年 07月 12日
春香さんの納品。 |
来週からの催しの一番乗りの納品に、山梨から武井春香さんが来てくれました。
暑い中、抱えてきた大きな荷物の中から「まずはこれを」と渡された箱は、ずっしり重い立派な桃。そうだ。春香さんのおうちは桃を作ってるんだった。
クラフトフェアで出会い、あとから電話をかけて今度の催しに出品をお願いしたとき、「忙しくなるので、あまりたくさんできないかも知れないです」と言うので「あ〜〜、たくさんのお店から依頼されたんですね」と思ったら「いえ、うち、桃農家だから、これから忙しくなるんで」と。なんだか微笑んでしまう答えが帰ってきました。
彼女のお家は、勝沼や二宮に近い塩山。果物の豊かなところです。とりわけ、秋に軒先きの連なる見事な吊るし柿は有名で、彼女の染めの柿渋もその柿のジュース。
通常柿渋染めの柿渋は寝かせたりして濃くして使うそうだけど、彼女のはフレッシュだからさらっとさり気ない感じです。
苧麻のコースターの仕上げは、韓国のポシャギの技法で細かく細かく縫ってあるから「大変だね」と感心すると「あ、でも、わたしとしてはたのしくて、ちっとも苦にならないんです」と春香さん。麻布にさらさらと絵を書くことも、小さなコースターをちくちく縫うことも、彼女にとってはとてもたのしい作業のようです。
塩山ののどかな風景と重なって、なんだか時間の流れがゆっくりでいいなあ、なんて思って聞いていると「あ、でも、田舎ってなんだかとても忙しいんです」。どうして?「いつも、近所のおばさんなんかいて話したりするから。農業の話とか。あんまりわからないんですけどね」そうか、わからない話にあいづち打っているうちに1日がきっとあっという間なんだ。「東京のマンションなんかだと、パジャマでいてもだれとも会わないって言うけど」田舎では、いつなんどき、だれが入ってくるかわからない。だから「ときどき、マンションに憧れます」と笑う彼女のうしろには、それでもきっと彼女が愛してやまないのどかでゆたかな塩山の暮らしの景色が見えてきます。
「あ、桃はあんまり冷蔵庫に入れないで、水で冷やすぐらいが美味しいみたいです」と帰り際、教えてくれたけど、東京の水道の水は塩山のひんやり澄んだお水と違うから、うまく冷やせないなと、ちょっと切なくなりました。
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暑い中、抱えてきた大きな荷物の中から「まずはこれを」と渡された箱は、ずっしり重い立派な桃。そうだ。春香さんのおうちは桃を作ってるんだった。
クラフトフェアで出会い、あとから電話をかけて今度の催しに出品をお願いしたとき、「忙しくなるので、あまりたくさんできないかも知れないです」と言うので「あ〜〜、たくさんのお店から依頼されたんですね」と思ったら「いえ、うち、桃農家だから、これから忙しくなるんで」と。なんだか微笑んでしまう答えが帰ってきました。
彼女のお家は、勝沼や二宮に近い塩山。果物の豊かなところです。とりわけ、秋に軒先きの連なる見事な吊るし柿は有名で、彼女の染めの柿渋もその柿のジュース。
通常柿渋染めの柿渋は寝かせたりして濃くして使うそうだけど、彼女のはフレッシュだからさらっとさり気ない感じです。
苧麻のコースターの仕上げは、韓国のポシャギの技法で細かく細かく縫ってあるから「大変だね」と感心すると「あ、でも、わたしとしてはたのしくて、ちっとも苦にならないんです」と春香さん。麻布にさらさらと絵を書くことも、小さなコースターをちくちく縫うことも、彼女にとってはとてもたのしい作業のようです。
塩山ののどかな風景と重なって、なんだか時間の流れがゆっくりでいいなあ、なんて思って聞いていると「あ、でも、田舎ってなんだかとても忙しいんです」。どうして?「いつも、近所のおばさんなんかいて話したりするから。農業の話とか。あんまりわからないんですけどね」そうか、わからない話にあいづち打っているうちに1日がきっとあっという間なんだ。「東京のマンションなんかだと、パジャマでいてもだれとも会わないって言うけど」田舎では、いつなんどき、だれが入ってくるかわからない。だから「ときどき、マンションに憧れます」と笑う彼女のうしろには、それでもきっと彼女が愛してやまないのどかでゆたかな塩山の暮らしの景色が見えてきます。
「あ、桃はあんまり冷蔵庫に入れないで、水で冷やすぐらいが美味しいみたいです」と帰り際、教えてくれたけど、東京の水道の水は塩山のひんやり澄んだお水と違うから、うまく冷やせないなと、ちょっと切なくなりました。
by utsuwa-party
| 2006-07-12 17:30