2020年 01月 14日
芳賀龍一さんの酒器。 |
本人は、きわめて一途に真面目に焼きものに取り組んでいるけれど、現代美術出身の体質か、いやそれより個人の天性だと思うけど、とにかく枠にはまらない唯一無二の造形や発色がたまらない魅力の芳賀龍一さん。それはもはやアートだから、ガタついたり、傾いでたり、片口のキレが悪くても、ぐいのみが漏ったとしても、機能は二の次、好きだから許しちゃう、と思っちゃったりするわけですが、今年の芳賀ちゃんはちょっと違います。
見た目の天衣無縫さはますますながら、片口はビシッとキレる。
「これまでは、自分でかっこいいと思ったら出していたけれど、今回はテストしてキレのいいものだけ出しました」
となれば、片口は無敵。
機能に厳しい飲み屋さんも感動して購入してくれました。
この片口は、搬入時から油絵みたいに何層にもなった複雑な色が気になって、どうやってるの?と聞いてみたら、焼きがいまひとつ気に入らず、火前の面を変えて3回焼いたとのこと。それで、灰が降り積もり、火が当たり、こんな景色になったらしい。
赤土じゃなければ、もっとすっきりした緑が出たんですけど。と。
そうそう、今回、薪窯組の話を聞いてたら、薪窯で薪窯らしい激しさや複雑さを出すよりもすっきり仕上げることの方が難しく、割合みんなそちらを目指しているらしい。
そんな話を聞けるのも、作家さんたちが集まる催しならではの愉しみです。
あ、この片口もキレは抜群です。
もみ灰釉片口 径135×100mm×高さ80mm 7700円
灰釉ぐいのみ 径60mm×高さ45mm 5500円
1月11日(土)~ 24日(金)
(20日休み)
午前11時〜午後6時 (最終日5時まで)
会期中無休
稲村真耶、小泉敦信、芳賀龍一
長谷川奈津、八田亨、長野大輔
特別出品 富山孝一
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by utsuwa-party
| 2020-01-14 16:41