
明日は八田亨さんの個展の搬入日。と身構えてたら、さっき八田さんから突然の電話。
やな予感。
と思ったら、明日、間に合わなくなりました…。
やっぱり。
年取ってめっきり気力体力の落ちた店主は、ここ数年、個展もグループ展も前々日搬入にしてもらっているのですが、ということは今回は前日搬入。一気ディスプレイ。ひさびさ「本気の気合い」の出番になりそうです。
ともあれ、電話の最後にぼそっと「ものはいいと思います」。
それはなにより。
それにしてもあんなに沈痛な八田さんの声を聞いたことはないから、よっぽど途方に暮れていたかエネルギー使い果たしたか。
それだけがんばってくれたんだな、と解釈する店主です。
知る限り、八田さんはいつも元気な人です。
わたしが八田さんを知ったのは遅く、3年ほど前、鎌倉の祥見さんで村木雄児さんとの三島ふたり展を開催されたときのことでした。
翌年、三島のグループ展を企画していたわたしにとっては「先を越された!」というふたり画展。八田亨さんという作家さんは知らなかったけど、またPARTYでの三島展に参加してもらうなんて「そりゃないな」と思っていたら、村木さんが在廊中、すでに「八田くんも誘っちゃったよ〜」ということになっていた。
という話は前にもしたかと思いますが。
そのとき、わたしはまだ八田さんと面識もないばかりか作品も知らなかったわけで、あわてて祥見さんの三島展に駆けつけたことでした。
それからまもなく、一足先におつきあいのできた高田谷将宏さんのうつわがPARTYに初入荷して「久々にガッツのあるうつわを見た」とSNSで紹介したら「僕のガッツのあるうつわも見てください」と連絡をくれた八田さん。ちょうど、ももふくさんでの個展で上京していたときで、それが初めての八田さんとの出会いでした。
それから、三島展をはじめ、六寸鉢展、オーバル展、毎年の酒器展と短期間に多くの企画展に参加してもらっている八田さん。
とりわけ三島展に始まる村木雄児さん、増田勉さん、高田谷将宏さん、山田隆太郎さん、そして八田さんの5人展は、その初日の飲み会で「来年もこのメンバーでやりたい」と八田さんが言ってくれ、こんな素敵なメンバーでまたやれるならこんな嬉しいことはない、と、調子に乗った店主が「ならば10回」と無茶ぶりしたのが実現して、今年、3回目を迎えようとしています。
八田さんはムードメーカーです。
グループ展の初日、作家さんが寄り合えばすぐにたのしい雰囲気にはなるけれど、八田さんが登場するとさらに場が爆発的に勢いづく気がします。
その陽気さはまさに関西人。と思いきや、じつは八田さんは金沢の人。
金沢の人がどんな気質かは知らないけれど、一見おおらかで豪快に見える反面、本人も言うように生真面目で、やってもやっても十分じゃない気がしてとことんやってしまうから今回みたいに時間がおしてしまうのかな、というのは勝手な解釈。
話が取りとめなくなりましたが。
ともあれそんな八田さんの入魂の作品たち。覚悟を決めてたのしみに待つことにします!
追記 八田さんがんばってくれて、明日、第一便、133点が届くことになりました!