京都に行ってきました。

催しの間隙をぬって、母と京都に行ってきました。
今年８８才の母が、去年、つぶやいた「北海道や京都なんて、いいと思うけど、もう行けないかしらね」の一言で、今年は北海道と京都の旅を行かねばならぬと決行したのですが、秋でなんとか時間が取れるのはどう考えてもこの3日間だけ。深田さんに早めの搬入もしてもらえたのでありがたく、少し余裕で出かけられることになったのですが、天気予報はだいぶ前から雨。好転を祈っていたものの間際になるほど悪化して、こればかりは仕方ない、と覚悟で出発したのでした。

初日17日は曇りから雨。最初に行こうとしていた市内一望の新名所、将軍塚青龍殿は、最後の日に回し、紅葉の遅い今年、かろうじて見頃を迎えているという永観堂へ。初めて訪れた永観堂は山を背に、張り付くよう建った趣き深いお寺。思いがけず広く見応えもあり、慈愛に満ちた見返り観音さまにもお参りし、十分美しい紅葉も堪能させていただきました。

そして、本降りになった雨の中、お隣の南禅寺に。傘と杖とでの歩きに難儀して母がばてかけた頃、チェックしていた紅葉の見どころ、天授庵発見。ここでひと休みしながら美しいお庭の風景を満喫し、これで十分と早めに宿に。
翌日も朝ポツポツだった雨がお昼前には本降りに。この日の目的地は真如堂から金成光明寺。
こちらの紅葉も見頃には早いと言いながら、十分美しく、光明寺は紫雲の庭の特別公開もあり、ちょうどお庭を歩くときだけ雨も止み、ゆっくり堪能。
それから、タクシーで青蓮院に移動して、落ち着いた佇まいを見学し、高台寺そばの宿に戻って、出直して、二年坂でお昼ごはんとお買い物。
夜は、食後ひとりで高台寺のライトアップ見学。

そうしてようやく雨の上がった最終日、懸案だった青龍殿を見学し、大舞台から京都の街を見渡して、名残惜しく帰途につきました。
今回は、「そうだ、京都いこう」のHPで、ひたすら紅葉情報を追いかけて近場で見頃のところを訪ねたおかげで、知らなかったお寺に出会い、その歴史や趣きある佇まいに触れることになり、京都の奥深さをあらためて思い知る、新たな収穫のあった旅でした。

それにしても、雨の中めげずに散策、お買い物、疲れても食欲の衰えることのなかった88才に感服。雨でもたのしんでくれてよかった、よかった。