奈っちゃんのエシャロット。

搬入日にひとかかえのお花を持って来てくれた長谷川奈っちゃんが、きのうはひとかかえの梅の実と、採りたてのサヤエンドウとエシャロットを持って来てくれました。
「奈っちゃんちの？」「いえ、今朝、裏のおじさんがちょうど採っていたのをもらったので」
そうか、これまで梅酒は母の担当だったから、わたしは作ったことがなかったけれど、せっかくだから挑戦してみようかな？のびるのように繊細で新鮮なエシャロットは、早速、その日のおつまみに。
藤野の一軒家を仕事場にして暮らす奈っちゃんの生活はつつましいけれど、窯の周りにはたくさんの花や緑がのびのびと息づいてたり（刈っても刈ってもで大変なんです、とたしかに現実はキビシイかも知れないけれど）、新鮮なお野菜を「おじさん」からいただいたり、なんだかとってもゆたかだな。好きな仕事にひたむきに取り組んで、気持ちの通じるいい仲間たちや彼女を慕う愛犬たちに囲まれて、奈っちゃんの毎日は余計なことに振り回されず、ただシンプルに大切なものを大切にし、大切にしたものから豊かな潤いをもらって過ごす、とても充実したものに思えます。その奈っちゃんの素直さと心の強さが、うつわたちに確かな存在感を与えているのかも知れないな、と、エシャロットからいつの間にかそんなことを考えていたわけでした。