余宮隆さん。そして、山口利枝さん |

いま、九州の若い作り手が元気です。
PARTYでおつきあいのある方だけでも、山口利枝さん、増渕篤宥さん、山脇將人さん、川口武亮さん、照井壮さん、そして、余宮隆さん。ほかに全国区で活躍している人気の作家さんが目白押し…。
さらに驚くのが、作り手たちの仲がいいこと。
九州と一口に言ったって、佐賀や熊本と、宮崎、鹿児島なんて、ちっとも近所じゃないんです。2時間、3時間平気でかかる、旅行の距離です。天草の余宮さんなんて、同じ県でも熊本市内に出るには、すごい時間がかかると聞きました。
なのに、誰かの個展やグループ展なんて言うとすぐに集合してしまう。そして、みんなで朝まで呑んでしまう。朝まで呑むからまた仲良くなる。いいなあ、たのしそうだなあ。…と、話を聞くたび、感心したり、ちょっと羨ましかったり(朝まで呑めないけど)しています。

九州の人たちだから、みんな強そうだな、と思うけど、中でも酒豪で名高い余宮さん。焼酎優勢の九州にあって、日本酒好きとも聞いていて、ゆえにか酒器づくりがすごくうまい。豪快でいながら比較的小ぶりで、ぐっと引き締まった徳利や片口のかたちには、比類ない魅力があります。

が、それに比べて、ぐい呑みの大きなこと。小さな盃では、え〜〜い、まどろっこしいと言わんばかりのたっぷりと広がったかたちに余宮さんの呑みっぷりが彷彿されて、なんだか愉快な気分になります。なみなみと注がれたお酒の水面に心地よく遊ぶ余宮さん。なんて。

去年から、出してくれる酒器はすべて薪窯になって、その景色はますます奥行きと広がりを見せて、酒呑み心を誘います。
しかし、今年、宮崎の増渕家での新年会でしたたか酔って、酒器展の搬入時、もう一週間、呑んでないですなんて言ってた余宮さん。いったいどれだけ呑んだのだろう。

これは、肴用の輪花鉢。
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