中鉢の概念…? |
明日から中鉢展です。
でも、「中鉢」って、どのくらい?…と、お客さまからよく聞かれましたが、とくに明確な定義があるわけではなく、それぞれのイメージ。
わたしの中では、銘々で使う小鉢より大きく、ちょっとスペシャルのときに出て来る大鉢より小ぶり。本当に日々の暮らしで気軽に使え、出番の多い鉢のイメージで、今回、6人の作り手には「5寸から7寸」とお願いしたのですが、あとから5寸、つまりおよそ15cmは中鉢と呼ぶには小さいのかなという気がし始めてお伺いを立ててみると、「わたしの中では15cmは中鉢です」と長谷川奈津さん。そうか、よかった。
それにしても、小ぶりの鉢ばかりでは催しとしての見応えに欠けるかと、あとから8寸(24cm)もOKなどと、付け加えてみたする優柔不断。
そんなこんなで、今回の中鉢展には、直径約15cmから24cmほどまでの幅広いサイズが並ぶことになったのですが、さらに、搬入になってなるほどと思ったのが、それぞれの作家さんの鉢に対する深さの概念。たとえば、田谷さんのこの鉢は、わたしなら「フチの上がったお皿」あるいは「少し深さのあるお皿」と見てしまうのですが、田谷さん、長谷川さんなど、何人かの方の作品にはこうした限りなくお皿に近いものが見られます。
逆に、このくらいたっぷりと深さがあっても「浅鉢」と呼ぶ田宮さん。
深さの概念もまちまちなんだ。
さらにさらに、ほとんどのおかずをひとつの鉢に盛り、好きなだけ取って食べる形式の我が家では、中鉢は概ね単品で、枚数を揃えることはあまりありません。が、なるほど、最初から銘々の器に盛りつけるお宅では、中鉢も人数分が必要です。
わたしのイメージでは「中鉢展」は一点ものの集合でしたが、ふたを開けてみますと、だいたいの作り手が枚数のある数ものも用意してくれました。
というわけで、結果、とても幅広いバリエーションになった「中鉢展」。どれをとっても見るからに使いやすそうな表情は、さすが女性の作り手たち!
明日から、手放せなくなる一客を、どうぞ見つけにいらしてくださいね。
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