2012年 02月 15日
岡田製樽さんのおひつ。 |
手に入れて以来、朝ごはんに欠かせなくなった「おひつ」。三島町の工人祭で南部桶正さんから買ったのはいつだったかなとブログを遡ったら、もう6年も前のことでした。
使ったあとはタワシで洗って乾かして、殺菌のためにときどきは薄めたお酢で拭いて…大切にしてきたつもりだけれど、やっぱり黒ずんでしまうのは作っている人も「仕方ないですね」と言うおひつの宿命。タガも最近ちょっと怪しくなったけど、一応支障無く使えるし、思い出も愛着もあるので買い替えようなど、さらさら思っていなかったけど、先日、徳島のお客さまのご紹介で「岡田製樽さんのおひつ」をお店で扱ってみませんか?というお話が舞い込みました。
おひつの良さは身をもって知っているから、いいものであれば、せひご紹介したい。
というわけで、2月のある日、徳島からおひつがいくつも入った大きなカバンを持って現れたのが、「ゆかい社中そらぐみ」の池上さん。
その、たのしい名前の由来は聞きそびれたけれど、無人駅を拠点に地元のいいものをひろめてゆこうという活動には、多いに心惹かれます。
池上さんが岡田製樽さんのおひつにかかわるようになったいきさつは、そらぐみさんのHPに詳しいですが、ともあれ巨大なカバンから出てきたおひつは、桶正さんのものとまたひと味違った質感と香り。北のおひつの素材がおもに杉であるのに対して、西では木曽さわらが主流だそう。やわらかな雰囲気が印象的です。
国産の材料を使って誠実に作られているにもかかわらず、安価な外国製のものに押されてすたれつつあるおひつを、あらためて受け入れてもらうために、池上さんはさまざまな工夫を考えました。
たとえば、これまでこんなふうにはめこんでいたため、ときにずれたりすることもあった蓋を
建具や家具の技法で小口の見えないものにして、強度を増すとともに見た目も美しくしたり
太くて指にひっかかったり、怪我の原因にもなったタガを
細く丸くすることで安全にして、これまた見た目もすっきりさせたり
さまざまな細かなところに試行錯誤を繰り返し、できあがった手づくりのおひつはすこしばかり高価だけれど、いざという時はメンテナンスもしてもらえるし、長く信頼感を持って使えることと思います。
池上さんの愛情あふれる説明を聞いて、おひつを見て、十分良さは伝わったけど、お客さまにお薦めする前にまずは自分で使ってみなきゃと、後日、3合半用を送っていただいてうちに連れて帰り、昨日、デビューさせました。
新しいおひつはほんとにいい香り。無類のごはん好きの相棒も、うきうき嬉しそう。
(お天気が悪かったので、爽やかに撮れなくて残念)。
岡田製樽さんのおひつは3.5合炊きで16800円、5合で18900円。
2011年度のグッドデザイン賞にも選ばれました。お取り寄せ、できます。
買った人にはそらぐみさんのていねいな取り扱いのしおり付きです。
デビューの朝のおかずは、鶏とネギのうま煮、山口の物産展で買ってきたひじきとゴボウ入のコンニャク(ダイエットに軽く協力)。
それから、お墓参りのついでに「道の駅滝山」前の韓国食材屋さんでいつも買うお気に入りの浅漬けキムチと、家で作った長イモのお醤油漬け。これまた暗く撮れちゃいましたが。
あ、でも、桶正さんのおひつもまだまだ使います。
おひつは、ホントはふたつ持ってて使い回した方がいいんですって。
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by utsuwa-party
| 2012-02-15 17:17