2011年 03月 08日
相棒の眼。 |
「うちのテーブルに、絶対合うと思うよ」。
聞いたことのない相棒の一言で、余宮さんのこの鉢がうちに来ることになりました。
日曜日、一緒に出かけた水道橋「千鳥」での、余宮隆展でのこと。
新しい緑釉、天草陶石の磁器。いつもながら魅力ある作品たちに目を奪われ、在店してらした余宮さんと話し込み、そうこうする間、ひとりうろうろ物色していた相棒が目をつけたのが、この中鉢と、フォルムの美しい抹茶碗。
枯れたような微妙な薄茶のこの鉢は、もともと色が飛ぶのを防ぐため低めの温度で焼く緑釉を、さらに窯の高めの位置に置き、低い温度を保って焼き上げたものだそう。微かに縁に緑釉の面影を残した、一期一会の色のようです。わたしなら、ど真ん中の緑を選ぶところ。違った目線があるのが、二人で見に行く面白さです。その上、いつもは「これが好き」ぐらいしか言わない相棒が冒頭の台詞。これは連れて帰るしかない。
というわけで、うちにきたレアものの鉢。最初に何を盛ろうか、それもたのしみ。
この日は、千鳥さんの前に青山の「うつわ楓」での山野邉孝さんの個展に伺ったのですが、そのときもわたしがオーナーの島田さんとおしゃべりしてる間に「これ気に入った」と、とっととヒビのそば猪口を買っていた彼。たまのお休み、美術館や本屋に行きたいって主張をことごとくつぶされて、不本意についてきたはずなのに、なぜかうつわ選びのイニシアティブは相棒にありました。
この日、休みを合わせてふたりで動いていたのは、じつは着地点が東京ドームの「Eagles」コンサートだったから。たまたま余宮さんの個展と日にちがあって、大ラッキー。思わず自慢して、千鳥オーナーの柳田さんと余宮さんの「いいな〜」の声に送られて個展会場をあとにしたのでした。うっふっふ。柳田さん、好きだと言っていた「デスペラード」、アンコールの最後。ラストのラストの曲でしたよ。
そして、Eagles、最高でした。
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by utsuwa-party
| 2011-03-08 21:10