リボンの服。 |
突然、お洋服の話ですが…。
背中にリボンのついた服が好きです。でも、いつのころからか、それを着るのが急に後ろめたくなりました。「いいトシしちゃって」と。
いつからか「安くていいね」と気軽に寄っていた若い人向けのお店が、急に場違いに感じるようになりました。浮いてる…と、突然居心地悪くなりました。
でも、いわゆる「年なり」のお店は、高くて来たい服もなく途方に暮れる。結果、基本、無印良品とユニクロ+80代にしていまだ縫いもの現役の母が作ってくれるものがほとんどになりました。母の手づくりはありがたいけど、いつまでもというわけには行かないから、わたしも修業しなくっちゃ。
そんなある日、J-waveでDJ太郎さんが「日本人ぐらいじゃないかなあ、年齢で洋服選ぶのって」と言っているのを小耳に挟みました。そーだそーだ。たいして好きじゃなかったDJ太郎が、そのときから、すごくいい奴になりました。
思えば、20代の初め、アメリカに行ったとき、レストランで一緒になった老夫婦の奥さんが鮮やかなグリーンのワンピースと、お揃いの生地のリボンを束ねた髪に付けてらしたのを見て、なんて素敵と感動したものでした。年を取っても「年なりに」などとくすむことなく、いきいきと輝いている。アメリカの人っていいな、と思いました。それは、きっと「人がどう思うか」ではなくて、本当に好きなものを身につけて、その場と時間を、心から楽しんでらしたからだな。だから、晴れやかな装いがとても似合って、チャーミングだったんだ。
そんなことを思い出しつつ、「いいじゃん」と思いつつ、控えめにリボンがついた服さえ「着ていいかしら」と、朝、ひとしきり悩む、意識過剰の年頃です。
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