平野さんの個展に行って来ました。 |
お客さまに誘っていただいて、今日もまた個展に行って来ました。
平野寅和さんという京都の作家さんです。
「うつわやさんを、ほかのお店にお誘いするのはへんですか?」と言っていただいたけれど、そんなことはないんです。うつわやとはいえ、日々の仕事に終われているとついフットワークも悪くなり、世界が狭くなってしまうもの。教えていただいて素敵な作家さんと出会えるのは、とても嬉しいことなのです。
連れて行っていただいたのは、「嘉土」さんという荻窪の住宅地にあるギャラリー。ずいぶん前に藤塚光男さんの個展を拝見しに行ったことがある、しっとり落ち着いた佇まい(う〜ん、PARTYにないものだ)の一軒家です。
平野さんも、藤塚さんと同じく亀岡に住んでいらして行き来があるとのこと。
不勉強なことにわたしは存じ上げなかったのですが、その作風は、焼き締め、粉引き、緑釉、灰釉など、多岐に渡り、そのどれもがお料理を盛って、互いに引き立て合うような、物静かでいて深みと存在感のあるものでした。
平野さんは口数は少ないながら飾らない率直な人柄で、技法のことなどいろいろ教えていただいて、迷った挙げ句、小振りの角皿をいただいて来ました。ほんとは、大きな鉢も欲しかったのだけど、そうそう、わたしもうつわやさんだったと自重!
そう。「坂根さんは、わたしたちとうつわを選ぶ目が違うでしょ?」と、お客さまに聞かれたけれど、いえ、わたしはこういうときはすっかり普通の使い手になって、盛りたいお料理を思い浮かべ、好きと思う気持ちをいちばん大事に選んで来ては、いそいそと使わせていただいてます。
平野さんの個展は16日(土)まで。嘉土 03-3391-2444
